NECの2010年第一四半期の連結業績発表の記事を見て思うこと

昨日(7/28)、NECは2010年第一四半期の連結業績を発表したらしい。impressの記事で内容を知った。
http://cloud.watch.impress.co.jp/docs/news/20100729_383985.html
この記事を読んで次のポイントが気になった。

キャリアネットワークの前年同期比17%の減収

NGNがある程度落ち着いてきてしまったため、今までのようなキャリアビジネスに対する強みを出せないのかもしれない。今は、国内LTEビジネスにどれだけ食い込めるかといったとこなのだろうか?それとも海外展開なのか?

携帯電話の大幅な販売不振

モバイルターミナル事業は国内市場が低迷するなか、競争激化により減収。前年同期には、NECだけで130万台だった携帯電話の出荷台数が、今第1四半期には、事業統合したカシオ、日立を含めても110万台と減少した。(impress記事)

NECの携帯はかなりまずい状況に陥っているようだ。国内売上台数は昨年の後半から現在5位までに転落している。
http://journal.mycom.co.jp/news/2010/07/13/034/index.html

ちなみに国内携帯電話市場の2010年第1四半期(1月〜3月)の出荷台数は853万台。2010年第1四半期(2010年1月〜2010年3月)の世界のメーカー別携帯電話出荷台数は2億8810万台。
http://wirelesswire.jp/Mobile_Market_Survey/201006091130-2.html
現在の日本の携帯電話市場って世界市場の中の1.2%しかない。もう日本の携帯電話って絶滅種になるのも時間の問題では。

LifeTouch (Android端末)

小野氏は、「携帯電話の売り上げ減少およびLifeTouchなどの新端末開発費用の増加により減益になった」と説明した。端末開発費用については明らかにしなかった。(impress記事)

LifeTouchとは、先日のInterropで参考出品されたAndroidベースの端末のことだ。NECのWebにLifeTouchの紹介ページがある。(http://www.nec.co.jp/solution/spfsl/cloud/communicator/)

なお、LifeTouchに関しては、「今年秋に出荷するが、試行錯誤をしており、具体的なビジネスプランを話せる段階にない。B2B2C型のビジネスモデルとなっており、2012年度には最低でも100万台を出荷したい」との見通しを示した。(impress記事)

iPadのWorldWide販売台数が80日で300万台といわれる中、2012年度の販売目標を100万台としているのをチャレンジとみるか、控えめとみるか・・・・・。Androidタブレットはアジア勢が次々に端末出してくると考えられる。したがって、LifeTouchの販路は多分国内が中心となるのだろう。 LifeTouchはどのようなビジネスプランが考えられているのかが気になるところだ。
B2B2C型ビジネスということなので、LifeTouchは企業と消費者をつなぐインターフェースデバイスとなるのだろうと想像している。既にタブレットコンピュータではデファクトとなりつつあるiPadに対抗して、クラウド端末としてのLifeTouchが、どんな付加価値を消費者に与えることができるのかということが普及のカギになる。
でも、NECのLifeTouch紹介のページを見ると、これってそのまんまiPadで既に実現できていることじゃないのか。?クラウド端末になる専用のiPadアプリを作ればいいだけじゃないの?と思ってしまう。

ちなみに、HPはAndroidタブレットの開発を中止している。
http://jp.techcrunch.com/archives/20100715report-hp-stops-android-tablet-development-leaving-webos-as-the-likely-slate-operating-system/

いずれにしろ、日本のメーカーが元気になってほしいと願うばかりだ。