大学院を卒業しました。

今日は大学院の修了式だった。無事に一年間で卒業することができた。
日本工業大学 大学院 技術経営研究科
一言で言うと中小企業に特化した技術経営を1年間で学べる大学院といったとこだろう。
授業の内容は多岐にわたり、戦略、マーケティングファイナンス、アカウンティング、組織人事、リーダーシップといったMBAと同様の科目に、知財権、イノベーション、プロジェクトマネージメントが追加されているようなイメージだろう。1年間で約50種類の授業(もちろん選択制だが)が行われるため、定員30名の大学院に50名以上の教授がいるといった非常に贅沢な環境にある。
平日2〜3日の夜と土曜日終日は神保町の大学院に通いつめていた。1年生のため春学期、夏学期、秋学期、冬学期と4期生となっており、1年間休みは殆どない。
各授業でケーススタディや自社の分析、グループ課題なども多く、仕事との時間の調整に追われた。この1年間、何度徹夜したか分からないといった感じだ。

この大学院に通ってよかった点を上げると次の点だと思う。

経営に必要な知識を体系的に学べた

今までの実務の中で経験してきた事を体系的に整理が出来た気がする。今までは全部いっしょに頭の中に入っていた物がきれいにマップされた感じだと思う。
重要なのは暗黙知を(色々なフレームワークや手法により)言語化して形式知に変えて、レビューし、新たな目標/方向性を見出し行動するといったところだろうか。

異業種とのネットワークを築けた

同級生はOB生との異業種ネットワークが築けた事は、これからの人生において非常に大きな意味がある。
この大学院の生徒は、製造業やIT企業の経営者、次期経営陣となるべきリーダー達、自身でコンサルティングを行っている人、新規事業の立ち上げを目指している人など、業種も目指す方向も様々だ。
この様々な人たちと1年間毎日のように、会って、語り合って、飲んで出来上がった結束は非常に強い。この年になって、こんな心を割って話せる友人達が出来るとは思ってもみなかった。
また、教授陣は現役の経営者であったり、経営者を経てコンサルタントをやっている実務教員がほとんどである。卒業後も相談に乗ってもらえる言わば、メンターとなる教授達と知り合えた事も大きい。これからも何かにつけて相談に伺おうと思っている。

時間の有効利用の方法を覚えた

もともと仕事も忙しい方で、子供の面倒もみながら大学院に本当に行けるのかという疑問が、実際に大学院に通いだす前まではあった。でも何とかなったよ。
自分の場合は、夜9時とか10時頃に子供と一緒に寝てしまい、明け方?夜中?の2時〜4時ぐらいに起きて勉強したり本を読んだりする時間を作った。課題等は昼休みも多く利用したかな。
遅くてもだいたい朝5時ぐらいに起きる生活が身に付いてしまったので、これからこの時間をうまく利用して行こうと思う。

日本の「ものづくり」を支えているのは多くの中小企業である。ベンチャー企業も中小企業だ。1年間学んだ技術経営というのは、まさに日本の「ものづくり」に関わる経営者やリーダーたちに受けてもらいたい内容である。日本のお家芸である品質の高いものづくりは、かつてない危機に陥っている。どうやってこれから世界と戦って行くかを考える上でベースとなる知識を学べた事は自分に取っては非常に大きい。